TOP>基礎医学>組織学の教科書>標準組織学 | |||||||||||||
|
|||||||||||||
□ 解説 標準シリーズの組織学版。非常に詳しい解説が売りであり、この総論と各論の2冊で組織学の知識は完璧に網羅できる。その詳しさは他の追随を許さず、各種染色法発見の歴史的背景までが網羅されている。この詳しさが仇となって、試験勉強の際には要点が絞りづらいという欠点がある。試験勉強のみを目標とするならば、組織細胞生物学や入門組織学で十分である。 標準組織学の意義としては、じっくり読んで理解を深める点にある。分厚い割には読みやすく、時間のある時に読んでみるとよい。また、組織学を始めて学習する際には少し高度な内容になるが、上級生になり、臨床科目を一通り学んだ後で読み返すとさらに理解が進む。 欠点としては少々図が少ないため、アトラス等で補強する必要がある。また、2冊に分かれているので使いづらい。どちらか一つだけを買う場合は各論の方が充実しているため、各論を買った方がいい。 □ Good ・組織学の歴史を学ぶことができる。 ・組織を把握するためには器官全体の絵が必要であるが、この本にはそれがないため全体像を把握しづらい。 ・日本人の書いた本で一番使える。最高レベルの組織の本と言ってもいい。 ・・組織の観察法(固定・包埋・薄切・染色・顕微鏡の選択)、細胞構造について述べ、続いて、四大組織(上皮・支持・血液・筋・神経)について、光顕像・電顕像を示しながら、一般的な構造を解説している。 □ Bad ・この本には、組織学のテキストとして、当然、写真やスケッチが多数取り入れられているが、それでも、絶対数は少ない。 ・ひたすら文章で書いてあるので、視覚に訴えたりコンパクトにまとまっていたりするタイプの本ではない。写真に関しては、カラーで見たい写真が白黒だったり、必要な写真がなかったりするのが欠点。 ・顕微鏡の写真は多いのだが、立体図ではどのようになっているのかを示す、グラフィックや模式図、概念図のようなものが極めて少なく顕微鏡写真としてはわかっても、立体的にどうなっているのかわからない。 ・組織の全体の中でどのように位置づけてあるのかを示すような図などがなく、それゆえそれがわからず、それこそ、木を見て森を見ずという感じのところが多かった。 ・試験対策書としては情報が多すぎて役に立たないし、実習書としては写真が足らない。 □ 教科書データ
|
|||||||||||||
[医学生の教科書] |