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□ 解説 子供向けのイラストを思わせる模式図がちりばめられた解剖学書。その子供向けのイメージとは裏腹に内容は深く掘り上げられている。解剖学と臨床事項を関連付けて覚えることができる一冊である。 一ページに一つのテーマを扱っており、イラストが一つとそれに付随した解説がある。内頸動脈、外頸動脈等の複雑な動脈の分岐などを簡略化して表記してくれているため、アトラスでは覚えづらい箇所も頭に入りやすいようにしてくれている。また、このような箇所には分岐の順番を覚えるためのゴロ合わせも記載されていて、勉強効率が良くなる。さらに、腹部においては鼠径ヘルニアの解説があったりと、臨床と解剖のかかわりを示す内容が多く、早い段階で臨床事項に触れることができる。図に関してはリアル描写ではなく模式図なので、ネッターなどのアトラスで確認する必要がある。 イラ解は神経解剖学に多くのページを割いており(200/.600ページ)、神経分野はこれ一冊でも十分である。神経解剖は、伝導路がかなり複雑で覚えづらいため、イラ解の簡略化された模式図が大変役に立つ。ネッターを見るだけでは全く理解できないところも分かりやすく解説されている。神経に関しては解剖学講義よりも分かりやすくなっていると思う。イラ解の神経の記述は、解剖学試験だけでなく、臨床医学の神経疾患の際にも役に立つ。 臨床医学で神経疾患を学ぶ際は、病態生理できった内科学(神経)と合わせて使用すれば、教科書としては完璧な環境になると思う。 □ Good ・たくさんの暗記事項をわかりやすく図と表にまとめてくれている。 ・試験で出題される図示問題にはこの本で対策するのが最も効率がいい。 ・イメージで損している本の一つ。 ・筋肉の説明はもう少し多い方がいい。 ・イラストはうまく特徴をとらえており、頭に残りやすい。 ・わかりやすいとは言ってもあくまでもデフォルメされた模式図なので、アトラス等の図説と併用した方がいい。 ・臨床との関連、血管の分岐が分かりやすく記載されている。 ・特に、神経解剖の項は秀逸である。 ・700ページを超えるとは思えないほどポイントを押さえている内容。 □ Bad ・実習の際に使うのには不向き。自宅での勉強用。 □ イラスト解剖学のデータ
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[医学生の教科書] |