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□ 解説 医学書院の標準シリーズ微生物版。標準シリーズにしてはそれほど分厚くなく、病理学版と並んで評価の高い一冊である。詳しすぎることなく、簡潔すぎることなく、程よい内容の濃さで記述されている。これ一冊で細菌、ウイルス、マイコプラズマ、クラミジア、リケッチア、真菌までカバーしている。次いで、標準シリーズの『標準感染症学』に移行すれば、感染症の基礎から臨床へ無理なく学習を進めることができる。 各賞の初めには「本章を学ぶ意義」という短い説明文があり、初めて学ぶ学生や試験対策をする学生の助けになる。 細菌学総論の病原性の項の記述が少し物足りない点や、一部に基本的な事項とは思えない執筆者自身の研究内容が記載されていることなどが少々勿体ないところである。 □ Good ・平均レベルを確実に習得したいならこの本は持っておいたほうがいい。 ・9版から10版に改定される過程で、臨床系の内容が充実させられた。インフルエンザやプリオンなど最新の話題も追加された。 ・略語一覧そして和文,英文別の索引は充実している ・培養細胞より出芽しているインフルエンザウイルスの走査型電顕像は見物である。 ・導入部の電顕写真は最先端の研究内容を映像だけで理解できるよう配置されている。 ・生命現象を理解する生物学的側面と、感染症を理解するための基本的概念を養うという微生物学の持つ2つの面のバランスを図っている。 ・難解な最先端の情報はわかりやすい図解や薄緑色で囲った表、写真等を随所に配することで理解を助けている。 ・改定はおよそ3年ごと。 ・感染症新法に対しても、旧版では対応がなされていなかったが、疫学の項で同法についての記述されているほか,各論の各項にも新法での分類が記載されている。 □ Bad ・ただでさえ暗記量の多い微生物学なので、こうした大型本ではポイントが絞れなくて使いづらい。 □ 標準微生物学のデータ
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